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2020年2月18日(火)
【春闘要求趣旨】

春闘要求趣旨

 

1.同一労働、同一賃金ガイドラインでは、通勤手当について本社採用である労働者に対しての交通費実費を支払っている場合「それぞれの店舗で採用されている短時間労働者・有期雇用労働者にも上限を設けるなどし支給しなければならない」とあり、非正規雇用者だから交通費を支給しないというのは「同一労働、同一賃金」に反しており、判例での見解も出ています。交通費の支払いが「同一労働、同一賃金」の均衡待遇の対象とされている中、業界のリーディングカンパニーであるマクドナルドという大企業において不合理な理由で交通費を支払わない事による法令違反とブランドイメージの低下を防ぐ必要があると考えています。

組合調査では、店舗で働くクルー全体の52%はなんらかの形で交通費を支払い通勤しています。店舗でも卒店の時期を迎えるにあたり、進学者においては、これまでは学校の定期があって、通勤にお金がかかる事は無かったが、進学をするとルートが外れてお金がかかる為、他のところでアルバイトを探すと言っている従業員も多数存在しています。

現場では、新規従業員の獲得に苦戦しているのが現実で、近々でもウイークエンドディナーに「希望スケジュール提出者が一人もいない」という店舗もありました。

このような実態を考えると、新規採用だけでなく、既存の従業員の待遇を厚くし、「辞めない環境と待遇」も重要であると考えています。交通費が支給される事で、アルバイト応募者の増加にも繋がる効果があると考えております。

 

2. 10月に最低賃金が上昇することで、中間層の従業員の時給が最低賃金と同額になっており、ウェッジレビューで昇給した分が消えてしまっている現状がある。年間を通して勤務に励み、スキルを磨き昇給を獲得してきた事を鑑み、最低賃金の上昇時に賃金上昇幅に比例し既存従業員の時給も昇給されるよう要求致します。

 

3. 要求趣旨:昨年の台風19号の際、JR・私鉄各線から計画運休の発表がありました。非常に危険な台風で各種メディアでも「命を守る行動をとって下さい」と情報が流れており、店舗の営業時間変更や休業の判断を求められる場面があったが、一度決定した営業時間に対して、上位職より「他のエリアはもっと長く営業している」等の発言があり、決定を翻すような発言があり現場が混乱した。最終的には、先に決めた営業時間よりも早く閉店することになった。早い段階で今後のプランを早急に立てる必要があったが不用意な発言により現場の対応が遅れた。また、従業員の保護者より「台風通過中に出勤させるなど非常識だ。」との意見が寄せられ、その意見をきっかけに営業休止を判断した店舗や、営業休止をしたが、セキュリティ対応が遅れ、セコムかけられないという理由で留守番要員として台風通過中にもかかわらず出勤を命じられた者もいた。「セールスをとる」との名目のもと、営業休止の現場判断はハードルが高い為、台風等の災害時のより具体的、詳細な判断マニュアル策定や、緊急時には本社から指示を出す事を求めたい。

 
日本マクドナルドユニオン 中央執行委員長 根岸 和弘