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現況の売上低迷に関する日本マクドナルド本社への質問状


日頃からのご奮闘に敬意を表します。

昨年のチキン問題に端を発し、異物混入問題等による業績低迷に関して、マクドナルドユニオンよりご質問させていただきますので、ご回答をよろしくお願い申し上げます。

 

                 記

 

現在、わが社のおかれている状況は非常に厳しい物があり対応にご奮闘されている事と存じます。当ユニオン組合員一同もお客様との信頼関係を回復させるべく、日夜奮闘しているところでございます。

当ユニオン組合員の報告によると、在籍店舗の営業成績は、前年売上高に対し3060%のマイナスにて推移しております。特に直営店に比べ、資本的に脆弱性の高いフランチャイズ店において、その影響が顕著に出ており、利益を出すために労務環境についても悪化の一途を辿っております。特に異物混入問題が会社の信用を大きく損ない、その回復には相当な時間を要すると感じております。

ここで、最も懸念しておりますのが、フランチャイジー社の経営状況の悪化です。直営店については、有価証券報告書に記載のとおり、自己資本比率も厚く、600億を越える現金同等物を有しているため、早晩に企業の存続が危ぶまれる事は無いと信じておりますが、フランチャイジー、特に中小規模のフランチャイジーについては、昨今の売上減少をみても、継続企業の前提に重要な疑義が生ずる事は容易に推察されます。当社の業績も当組合が一貫して反対してきたフランチャイズ化の促進により、フランチャイズ店からのロイヤリティ収入ヘの依存も高くなっており、フランチャイジーの経営状況の悪化による廃業、倒産が発生すれば、その影響は図りしれません。また、我々労働組合の本分である『労働者の健康と雇用を守る』という観点からもマクドナルドファミリーの健康を損なう事や、就業場所を失うということは絶対に阻止しなければなりません。

このような現状を鑑み、例えば『ロイヤリティの軽減措置』、『経営資本の投下』など、本社としてフランチャイジーに対する経営支援についての具体的方策はございますでしょうか。

お客様の信頼回復の為にQSCの向上はとても重要な事ではありますが、企業が存続するための本質的な部分での施策をご回答くださいますようお願い申し上げます。時期的に株主総会も控えご多忙な折で恐縮ではございますが、早急にマクドナルド全体の企業体力の強化を図つていただきたくあわせてご要請させていただきます。


 JAM日本マクドナルドユニオン
  中央書記長 根岸 和弘